1.一に眼、二に足、三に技

武術で大切な事、それは「一に眼、二に足、三に技」と言われます。

まず、敵の攻撃を察知する必要があります。これは、360度に意識を向けなければなりません。

格闘技やスポーツで行う試合と武道との違いは、正に、この点にあります。なぜなら、「一対多数」の戦闘思想が根本にあるからです。ですから、実際に見える攻撃と、「気配」などを含めた「心の眼」も必要になってくるのです。大東流では「八方眼」と言われていますが、周囲に気を配り、敵の力を利用しながら、相手を制していく心構えは、武術から武道に変わっても忘れてはならないことでしょう。

ですので、普段の稽古から「相手の攻撃に集中する」「少しずつ速さやテンポを上げていく」ということが大切になってきます。

また、足捌き(足運)が非常に大切な要素であり、奥義につながるものです。合気道特有の入り身(相手の死角に入る)が決まれば、もうそこで勝敗は決します。余裕を持って相手を制する事が可能となります。そこでは、間合い、足の重心、膝、腰、と考える事は沢山あります。そして稽古では、一つ一つ鍛錬しながら、「体一つになって前に出る」ことか大切になってきます。

また、この足捌き(入り身、転換、転身)は、自然と体が動くようになるまで、何回も鍛錬を積み重ねることが大切です。これが真の護身や「柔よく剛を制す」ことにつながります。

本道場では、「足を使う稽古」に重きを置いているところです。